movie_med_girl’s blog

映画や小説の感想を書いていきます。

映画の感想「最強のふたり」

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https://cinerack.jp/upside/ より引用

 

Netflixで「最強のふたり」を観た。

フランスのヒューマン・コメディで、実話を元にした作品である。

2012年に公開され、高い評価を得ていて人気もあったにもかかわらず、なぜか見そびれていた。

昨日の夜に偶然TikTokでこの映画の予告を目にして今日の午前中、すぐに鑑賞した。(TikTokをきっかけに映画を見たり、小説を読んだりするのって、なんだか文化が時代を跨いでいる感じがして、すごいな〜と思ったりする)

 

結論からいうと、私にはものすごく刺さる、という作品ではなかった。

全く異なる二人がお互いを尊重し、気づかないうちに成長していく様子は素晴らしい。

映画のモデルになったお二人は本当に尊敬するし、なんて素晴らしい話だろう、と思う。

けれど、映画として観た時に、そこまで自分に刺さりはしなかった。そりゃあ、映画として視聴者を魅了するために作られた壮大なストーリーに比べたら現実が地味に感じるのは当たり前だろう、と言われればそれはその通りだ。

本作はよくも悪くも実際の出来事の素晴らしさをそのまま伝えてくれる作品であり、他のいわゆる名作と呼ばれるもので自分が好きな作品のような、驚きだったり、強い感動だったり、ものすごく考えさせられたり、ということはなかった。

この映画が悪いのではなく、私の好みで、私が無意識に映画に求めていたものがあって、それとは違った、というだけだ。

 

ここまで私に刺さらなかった理由を書いてしまったが、刺さらなかったと思うと同時に、この映画は素晴らしいとも思っている。

実話の素晴らしさをそのまま伝える、という本作が行なっていることが、本当はとても難しいことだと思うからだ。

この映画は実際に起きた出来事を、リアルタイムで、その場で見ていたかのように感じさせる。そして、実際に見た気分で、「いい話だな〜」と感じる。これが作り話だとか、脚色されているとか、微塵も思わない。自分の生きている世界で、すぐ近くで、実際に起きたことなのだと感じられる。

それがこの作品の凄さだと思う。

詳しいことは全くわからないけれど、それはきっと脚本、演出、演技など、それぞれが素晴らしいものだったからなのだろう。

普段映画を観た後の心境としては、「いい話だ〜感動した〜」と思っていても、いい話すぎて、「こんな聖人君子みたいな人いないよ〜」とか、「こんなロマンチックなことないよ〜」とか、無意識のうちに心のどこかで思っていることが、大半なのではないかと思う。(タイタニックみたいな出来事なんて、普段から起きていたらたまったもんじゃない。)

 

つまり、この映画が「刺さらない」と感じたのも、この映画が素晴らしすぎるからで、実際の出来事をあまりにも自然に伝えてくれているからなのだと思う。

自分と異なる人を尊重し、関わっていくこと(それは過剰に距離を取ることではない)によって、こんなに素晴らしい関係が築ける、素晴らしい人生が送れるのだ、ということは今後の人生の教訓にしたい。

そう思えただけでも、本作を観て本当に良かった。

 

余談だが、私はこれまで観たフランス映画にあまり好きなものがなく、苦手意識があった。

本作を観ていても、英語であればなんとなく字幕の力も借りながらであれば何を言っているかわかるところがフランス語だと全くわからないのは、どうしてもストレスだな、とは思った。

それでも、今までの映画で感じていた、ストーリー?演出?に感じていた苦手意識は本作には全く感じなかった。これでまたフランス映画にもチャレンジしてみようと思えた。

その点でも本作を観てよかったなと思う。

 

もう一つ、これは深掘りしないけれど、男性二人の友情、絆、をテーマにした作品はよく観るし、好きなものが多い気がする。女性二人の友情に関する作品ってどうなんだろう?私があまり見ていないだけ?でも男子同士の友情と、女子同士の友情って多分違うよね?なんてことも少し考えた。

個人的に、女子の人間関係大変だよなーと思ったことは今までの人生でも何度かあったので、男子同士の友情に憧れがあるな〜

 

ということで、

最後はかなり話がそれましたが、読んでくれた方、ありがとうございました。